駒込中学・高校
『生徒の内面変革こそ本校の教育改革』
駒込中高校長　末廣照純先生より寄稿いただきました
http://jhbsdh2ged8.hp.infoseek.co.jp/komagome.htm

　先日、駒込中学校体育祭が華やかに開催されました。
　初夏の日差しを感じさせる青空に恵まれ、教員も生徒もすっかり日焼けして翌日から「日焼民族集団」の授業が元気に展開されております。当日は外部の方も見学自由でした。したがって、体育祭をごらんになった方はおわかりになったと思いますが、足の不自由な生徒も、自分のできるところまで、積極的に参加しておりました。周りの生徒集団が排除の論理をもたないからできることでもあります。クラス優勝のために排除するのではなく、優勝のために、その生徒も含め、どのような方策をたてるかを指導方針として各担任が取り組んでいるために、明るい雰囲気の中で励ましあって成功しているのだと申せましょう。
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　運動会などで、身体を動かすことがことが苦手な生徒も最近は都市生活の中で増加しております。転び方がへたで、顔面をそのまま地面に打ちつける生徒も近年増加しております。これらの生徒は、食べず嫌いの偏食の場合と同様、無理強いして身体を動かせと強制しても改善できにくいものです。しかし、子供は成長の過程でいくらでも変われます。特に緻密な配慮がなにげなく行き届いている環境や、空気のような雰囲気のもとでなら、それと気付かぬうちに、周りの友人たちとの相互作用の中で、たくましく、すこやかに成長できてしまうものです。学校の配慮とは、緻密な目配りのある計画を立て、生徒本人が本人の自由意思で、自分の価値に目覚め、誇りを持ち努力を開始するように仕組んでおくことが大切だと考えます。
　真の学校改革とは、子供の内側を育む学校改革でなければなりません。本校は現在、新校舎を全く新しい生活空間作りの視点で立ち上げていますが、ハード面の改革はそれに盛る内容によって変わります。目に見えない本質こそ大切な学校改革だと申せましょう。組織体としてのやさしさや配慮とは、たまたま親切でやさしい先生に出合えたかどうかとは次元の異なる、全く別個の校風そのものにあると考えております。
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　ところで、体育祭の女子集団の創作ダンスのふりつけは、今度、モーニング娘の新メンバーに選ばれ多忙な毎日を送っている現中３の女子生徒でした。彼女はほとんどの種目にエントリーしてどの種目でも活躍していました。でも、彼女を特別扱いする校風は本校にはありません。中３生としての等身大の彼女がそこにいただけです。翌日も元気に１時間目から授業に参加しております。まもなく、彼女を中心とした映画ロケもはじまりますが、クラス全員、彼女を暖かく応援しています。彼女の宿題担当係りも班で選んであります。
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　昔から本校は人間関係の暖かな校風の学校です。これは、下町気風と言って良いかと思います。当たり前の人間関係がそのまま生きている学校です。普段着のままの自己表現の中に、あるべき自分を作り上げてもらえればと思います。大学は東大を現役でねらってもらっても結構です。東京芸大をねらって、すでに長唄の師範の免状をとっている生徒もおります。個性は皆備わっています。「私が私であること」の価値と誇りをもって成長してもらいたいと思っています。　この春、早稲田、慶應、上智、東京理科大、明治、法政、立教、日本女子、千葉、埼玉、学習院、明治学院などだけでも３０名以上の合格者を出しています。本校は進学実績を誇る学校ではありません。本校に御縁のあった全ての生徒に光り輝いてもらいたいとだけ祈念し、一隅を照らし続けております。
　いつでも自由に授業見学ができます。お電話でご連絡の上、ご来校下さい。お待ち申し上げます。

駒込中高のホームページ
http://www.komagome.ed.jp