2008年6月17日

【メモ】古参ネットワーカになるための5冊

[ メモ ]

実はつい最近インターネットを始めたのだけれど、
会社の若い世代のを威嚇するために、にわか古参ネットワーカになるための覚書。


バークレイ・ハッカーズ
耳にタコができるくらい聞かされたシリアル「キャプテンクランチ」のおまけの笛を加工して2600サイクルの音を出してタダ電をかける方法を編み出し伝説になったキャプテンクランチことジョン・ドレイパーの話をはじめとしたインターネット以前の伝説的人物のイイ話が掲載されている。
掲載されている内容は映画「スニーカーズ」の回顧シーンくらいの時代の話なので、初老の管理職が若者を威嚇するにはもってこいの逸話が満載。


■ネットトラベラーズ'95 (翔泳社)
ネットトラベラーズは何冊か出されていた記憶があるけれども、最初の「ネットトラベラーズ95」だけは異質。
ワイヤード的な部分と白夜書房の刊行物的な下世話な部分が合わさった、日本で最初かもしれないサブカル寄りの実用性のないネット系読本。文化面からネットにアプローチしている体で部下にアプローチしたい人向け。


■「ハッカーを追え!」ブルース・スターリング(アスキー)
米国のハッカーシーンというふれこみのもとパソ通事情を克明に描いた作品。「これを読んで初めて米国のBBSの電話回線が多い理由が分かった!」などとしたり顔で部下に飲み会の席で言ってみたり。
英語が分かるなら2600とBlackListed411(おそらく廃刊)をあわせて読むことをオススメ。


マイコン少年 さわやか漂流記
クーロン黒沢著の暗い青年時代を過ごした30代後半から40代の秋葉原の先駆者には懐かしすぎる内容がギッシリ。タイゲン貿易やオークビレッジの上のあの店のことなどなど内容に触れるだけでも有害サイトに指定されそう。比較的忘れられがちなFIDOのこともさらっとふれていたりも。
これを読むだけでもインターネット以前のパソコン通信時代の事情に詳しくなれる便利な一冊。


さわやかインターネット―ネットの達人
内容が全くさわやかでない上に、インターネットと言うよりもパソコン通信の話が大半を占めているのだが、クーロン黒沢の著作物ということで納得。クーロン黒沢がこの本で取り上げるネタの方向性や下世話な文章表現など、以後のアングラ系サイトや書籍になどに与えた影響は大きかった。なぜか秀和システムズ刊。

★次点
教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史教科書
インターネットの黎明期の大図鑑。
テキサイや2ch以前の懐かしいサイトが沢山。


★ おまけ
さらに詳しそうに見せかけるための5冊。

■ ゲームウララ
三才出版のゲームラボの対抗馬として発売された白夜書房の雑誌。
内容的にはネットランナーに近いがもう少しサブカル寄りで、次第にゲームやコンピュ-タ以外の記事が充実していくというマックブロス的な方向に進んでいき廃刊。高城剛とクーロン黒沢の対談が掲載されていた。


■バックアップ活用術
ゲームラボの前身の雑誌。季刊の頃はMSX`や88のハードウェア改造とゲームソフトの解析に関する記事が多く、隔月になってからはX68KとAMIGAの記事が多くなり、X68Kのオーバークロックが大ブームに。


■BBS電話帳
草野の根パソコン通信の電話帳。通信速度が300ボーや2400bpsなどの時代に、これを読んで自分に合いそうな雰囲気のホストにアクセスするも、当時は24h運営のホストでない場合も多く、うっかり家族が電話に出てきてびっくりすることがあったりした牧歌的時代の書籍。
「オレ通AtoZ」(漫画)や「KTBBSで今日から始めるマイネットワーク 」をあわせて読むことをオススメ。
参考までに「オレ通」とは、「オレのパソ通をやっている友達」のこと。


■Bekkoameの会報
尾崎社長の自慢話や回線業者のからの嫌がらせやISPの裏話などちょっとイイ話が掲載されていた。
Bekkoameは社長の行きつけのキャバ嬢が出演しまくるケーブルテレビの番組を持っていたような?


コモエスタ・アミーガ!―気になるあの娘(セニョリータ)と仲良くなるためのガイドブック
68系のパソコンの中でも極めて異彩を放っていたAMIGAの何冊かあった解説本の中で、メガデモの解説やらMACのROMを吸い出して使うほぼ著作権的にアウトなエミュレータの解説など一番AMIGAらしさを引き出していたのがこの本。芳林公園のトイレの向かいのビルに同名の店舗があった。